2007年11月8日木曜日

後輩I君

後輩のI君は私のボケを上手にひろって突っ込んでくれる。
少々教養が必要とされるようなボケにも、さすが学習院卒である、キチンとひろってくれる。
爆笑問題の田中さん、キャイーンの天野さんの血を引いているのでは、と思うくらいである。
本当にいいやつなのに、、、友達がいないらしい。
それはよくいうと孤高の徒なのかもしれないが、要は彼は人間嫌いなのである。

そんな彼と同じ部署になったときのこと。
「友達がいないから年賀状も来ないんですよー」と自嘲気味に苦笑していたが、それなのに彼は年賀状を寄越してきたのである。
私は就職してから、会社関係の年賀状ばかりが増え、友人の枚数を席巻していくことに危惧を覚えていたので、ここはキチンと言っておかなくては癖になると思い、新年の仕事始めの日に「おい、なんで年賀状を寄越すのだね。もう来年から送らなくていいから」と温かい言葉をかけてあげた。
I君は私がキツいボケをかましたときと同じように目を丸くして「信じられない先輩だ!今まで“なんで年賀状を寄越さないんだよ!”と文句を言う先輩はいたけど、さすがに“年賀状送ってくるな”って言われたのは私も初めてですよ」と呆れていた。
彼はそれからしばらくそのネタを人に言いふらして笑いをとっていたので、ずいぶん私の株も上がったと思う。
それにしても彼のコンピュータリテラシーはすごいと思った。
営業支援の仕事をしていた関係か、エクセルやパワーポイントを駆使していろんな資料を作ってしまう。
しかも私のパソコンが急にフリーズするときは、必ずそばにいて大笑いしている。
つまり彼は手元に私のパソコンをダウンさせる秘密のスイッチを持っていたことになる。
それを見抜いて非難しても「バカ言わないでくださいよ。そんなことができるわけないじゃないですか」と絶対にクチを割らなかった。
ひょっとしたらゴルゴ13の血も引いているかもしれない。
私はH市に念願の一軒家を建てたのだが、最近どうもおかしいと思うことがある。
最短コースを使えば信号は一回しかない至極便利なところに家はあるのだが、朝は気にならないのだが、帰りにはもう少しでその信号というところで、必ず赤に変わるのである。
I君は勤務地の東京を真ん中にして私とは正反対の方面に住んでいるはずである。
しかし現実には、私を苦しめる彼の魔の手は、ここまで伸びていたのである。
I君恐るべしである。

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