2007年11月25日日曜日

男の信念

一年経って今年も空手の試合に出場してくださいとメールがきた。
無論、丁重にお断りした。
そしたら「昨年同様、司会をお願いできませんか」と懇願された。(昨年は、選手として出場したが、司会も頼まれ満足にウォームアップもできず、よい言い訳ができた)
どうやら選手としてよりも、司会がいなくてこまっていたようである。
腕は立たないが、口は立つことがバレている。
久しぶりの大会の雰囲気は独特である。
目にパンチを受けて病院に行ったら眼底剥離寸前の選手や、男子の大切な場所を蹴られてのたうち回る選手、鼻に膝蹴りを受けて血を流す選手、と相変わらずの「絵巻」である。
司会者でよかった。
みな、この世界こそすべてである、この時間だけは。
みなと別れたあと、帰りの駅で見た一般人はみな平和な顔である。
夢から覚めたように、ホッとする。

帰宅したらテーブルの上に私の好物がズラリ。
菊正宗のワンカップ樽酒、うなぎ、あとチョコの入った紙袋も。
一週間遅れで誕生日を祝ってくれるらしい。
細君は大雑把な人で、何か記念日になってからそれを思い出す。
私は繊細な人間なので、自分の誕生日の一週間前からケーキのろうそくを百均で買い求めておいた。
今年は48本必要なので10本入りを5パックである。
毎年のことであるが大雑把な細君は今年も「なんで太めのろうそく4本と細めのろうそく8本じゃだめなのよ?!」と叱責する。
とんでもない話である。
40歳を過ぎたあたりから毎年同じことで言い争って、細君の執念深さには閉口する。
名曲「22才の別れ」も17本目から一緒に火を点けたのだ。太いの2本と細いの2本では歌にならない。
小さな子供とお風呂に入って「さぁ100数えようね」と言って子供が「10、20、30、40・・・90、100」と数えるのを容認するようなものである。
「あのねぇ、こういう大量のろうそくは芸能人みたいに大きなケーキに挿すものなんだよ」
続けて一姫が「肺活量が老化して5回もかかって消すってどうなのよ」
二姫は「ああ~、もう、ろうがケーキに垂れるぅ!」
信念の男はそれでも負けない。
細君がケーキを切り分けながら「この部分!!この蜂の巣みたいになったとこはパパの分だからねっ!!」と吠えようとも。。。

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