2008年3月14日金曜日

逃げるにしかず

昔、空手を習っていたころ、空手の先生がこんなエピソードを話してくれた。

子供に他の流派で空手を習わせてるって言う、あるお母さんがこう言うんですよ。
「うちの息子に空手を習わせているんですが、空手の先生が“絶対にケンカに使っちゃダメだ”と言うらしいんですが、うちの息子はいじめっ子から“お前、空手習ってるんだってなぁ。じゃぁ使ってみろよ”と言っていじめられるらしいんです。息子は先生の言いつけを守って我慢してるので、しょっちゅうケガして帰ってくるんです」
これっておかしいですよね。
これじゃ、なんのために空手習ってるかわかんないっすよね(笑)
空手は自分を守るためでもあるんすから。
空手習ってるから我慢していじめられるんだったら、空手やめてケンカしたほうがいいですよ。

笑い話のようであるが、本当の話である。

しかし先生は続けて言った。

でもねぇ、それは子供の話であって、大人はよほどのことがない限りケンカなんかしちゃいけませんね。
だってケンカしようとする相手は、ひょっとしたらキックボクサーかもしれませんから。
ケンカに巻き込まれないで、うまく逃げるために、空手習ってるって考えるくらいでいいんすよ。

至極正論であろう。

確かに相手はキックボクサーどころか、飛び出しナイフを持っているかもしれないし、妖刀村正をMr.マリックさんのようにどこからか出してくるかもしれないし、実はルパンⅢだったらワルサーP38を懐に忍ばせているし、バッタに似ているなぁと思ったらひょっとしたら仮面ライダーかもしれないのだから、矢張り“逃げるにしかず”である。

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