2008年1月23日水曜日

隠密同心

今日は件(くだん)のフリーランスのライターOさんと打ち合わせてから、昼食をご一緒した。
先日テレビで美味しそうな天麩羅が映っていたので、頭の中は天麩羅一色になり、今日は最初から天麩羅!と決めていた。
最近の天麩羅屋はカレー粉も常備してくれているので、烏賊(いか)の天麩羅はカレー粉で食す。
海老はもちろん塩で。
ピーマンは天つゆで。

いつも椅子の背もたれに首だけもたれかけるくらい深く座る後輩I氏から“見ましたよ”なる不審なメールが着た。
私がOさんと天麩羅を食べていた姿を店内で目撃したらしい。
オードリー・ヘップバーン似の細君を持つ果報者の後輩O氏も映画『ターミネーター』のサラ・コナー似の主婦Mさんも一緒だったとのこと。
私に声も掛けずに監視していたらしい。
まるで隠密同心のような3人である。

こまったものである。
私がゴルゴ・サーティーンなら3人は今頃抹殺されていたはずである。

もっとこまるのは、Oさんが壁を背にして座っていたので、私は後頭部を3人に晒(さら)していたことである。
つむじが二つあって、どちらも左巻きであることがばれると、やれ“へそまがり”だとか“少し変わってる”とか“わがまま”だとか“いじわる”だとか“すけべ”だとか“怠け者”だとか“せこい”とか“覇気がない”とか“恐妻家”とか“ポリシーがない”とか“トイレが長い”とか“ポニーテールの女の子が好き”とか“自販機では商品よりお釣を先に取る”とか“美人とすれ違うと一応香りを嗅ぐ”とか“妄想癖がある”とか“蜘蛛が恐い”とか“昼食付の会議が好き”とか、謂(いわ)れのない中傷を受ける恐れがあるのだ。

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