久しぶりに妙齢の美女Yさんと喋った。
Yさんは妖術を使う。
彼女が手を触れた殿方は、みな彼女の虜(とりこ)になる。
配送のにーちゃん(兄ではない)もコンビニのにーちゃん(兄ではない)も例外なく。
Yさんは読心術を使う。(ちなみにYさんは独身である)
以前、YさんとNさんを誘ってY君と4人で食事をしたとき、Nさんは残業でなかなか来れなかったのだが、Yさんは
「二人ともNさんさえ来ればいいんでしょ」
と、言い放った。
Yさんは魔術を使う。
「今度メシでも行きましょう」
と誘ったが、口先だけではいけないと思って、1月にでも実現させたい旨を伝えると、
「“今度”と“幽霊”は、実際には、ないんですよね」
と奥ゆかしい物言いだが、『本気で誘うなよ』光線を目から発射してきた。
Yさんは腹話術を使う。
「だからアンタとは行きたくないんだって!」
と、虚空から聞こえてきた(ような気がした)。
しかし、笑顔は絶やさない素敵な女性である。
ニコニコとしながら、さりげなく腕に触れてきた。
「あっ!!」
術に落ちてしまった。
・・・また、“今度”食事に誘うとするか。
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