2007年12月22日土曜日

Roman Holiday

借りていた写真素材のMO(光磁気ディスク)を返却に、愛猫家を支えるU社を訪問した。
オフィスに行って気づいたのだが、さて誰に借りたのか皆目記憶がない。
ここでそういう逆境さえチャンスに変えるところが、私の強みである。

見渡したところ、、、
「ロックオン!」
心で叫んだ。
10年くらい前から好きなIさんを発見。
旧帝大卒業の才媛で外見も美しい、才色兼備を絵に描いたような女性である。

おもむろに近づき、真田広之のような笑顔で
「あの、これ」
と、言ったら、Iさんは怪訝(けげん)な表情を我慢しながらMOを見たので
「これ、誰に借りたのか分からないけど、返したいのだけど」
と、言うと、親切なIさんはニッコリと微笑んで
「あっ、いいですよ」
と、受け取ってくれた。
続けてIさんは
「あっ!そのネクタイ。。さすがですねぇ♪」
そう、BrooksBrothersのクリスマスタイを締めていたのであるが、それをキッチリと「拾って」くれたのである。まるで島耕作が恋に落ちるきっかけのような場面である。
続けてIさんは
「でも、なんでネクタイがズボンに入ってるんですか?」
来た!もうIさんは、恋の狩人 私の術中である。
満を持して私は答えた。
「いやぁ、“ローマの休日”の中でグレゴリー・ペックがこうしてたので」
「ははは、おじさんだから、何でもズボンの中に入れちゃうのかと思った」
「苦っ!」
このままでは、いけない。咄嗟(とっさ)に島耕作から、若手お笑いに転向して起死回生を図る必要が生じた。
「ひょっとして、ウンコに行ってそのままネクタイまで入れたと思ったんでしょ?」
「ははは、そこまでは言ってない」
まじめなIさんがゲラゲラと大笑いした。
Iさん、久しぶりに大笑いしたのじゃないか、となぜかそう思った。

美女は、目じりの皺(しわ)まで色っぽい。

そして私は、今日も島耕作になりそこねた。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

やっぱ日本企業の会話は楽しそう。
弊社の女子はこの手の会話を楽しむ心の広さがありません。

コメント簡単に入りましたね。しかし読者はどれくらいいるのでしょうか?