台場に引っ越したサントリーで会合(正確には隣接する飲食店の入っているビルでだが)があり、久しぶりにゆりかもめに乗った。
新橋からお台場海浜公園まで6駅目だ。
近いようでいて、また“本土”から見て、目と鼻の先と侮っているとあとで焦(あせ)ることになる。
兎(と)に角(かく)ゆるりと走ってくれる。
思ったより時間がかかるのが、ゆりかもめだ。
しかも自動運転のくせにドライビングテクニックは結構荒い。
加速とブレーキングでガクンガクンと来るし、コーナーの攻めも案外鋭い。
まぁ、それがゆりかもめの魅力でもあるが。
それにもましてあの車窓からの眺めったら。
新橋を出てからビルの谷間を縫う感覚で、それでもってそのあたりの同じ高さにあるオフィスの様子を見せるように、そうさながらディズーランドのアトラクションのようだ。
今度はループ線方式で上昇してから向こう岸に渡るので、どっちを向いて走っているか分からなくなる。
それが迷路感覚で気持ちいい。
あの座席もあそこまで狭いと却って譲り合いの精神が出てくるのではないか。
夕闇迫る中を走るゆりかもめは実にドラマチックだ。
会合を終え夜9時過ぎにお台場海浜公園からゆりかもめに乗った。
来たときよりも早く着くような感じがする。
すっかり夜の街だ。
車内放送が
「まもなく新橋に到着します」
を告げるころ、窓から見えるのは汐留の日本テレビだ。
旅の最後を飾るに相応しい景色だ。
幻想的という言葉がピッタリくる。
そう、子供のころ想像した“未来都市”のような建物なのだ。
ゆりかもめでワクワクできるのは、私の特技かもしれない。
いや、案外“隠れ同好の士”がいるかもしれない。
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