2008年4月27日日曜日

生きていりゃこそ

4月25日、JR福知山線脱線事故が3年経ったことが報じられた。
あの事故では運転士は死亡してしまったが、当時は細君も
「(運転士は)かわいそうだけど、亡くなっててよかったのかもね」
と云い、私も
「そやなぁ、生き残ってたら、生き地獄やったやろなぁ」
と、知ったような会話をした。

数日後、実家(事故現場には遠いが、同じ兵庫県である)に電話をしたときに、その事故の話が出た。
母は
「あの運転士はかわいそうになぁ。親孝行のええ子やったらしいで。仕事が辛かったんやろなぁ」
と。

ハッとした。
確かにあの若い運転士が生存していたら、世間の糾弾に遭っていたかもしれない。
しかし、彼はこの世に生を受けた人間であり、親にしてみれば孝行息子であることには変わりない。
生涯十字架を背負うことになったのかもしれないが、やはり人生は生きていてこそなのである。

0 件のコメント: