2008年6月28日土曜日

“退化”の“改心”

予てより引退を表明していたマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏が、27日MS社で引退スピーチをしたとの報が流れた。
数年前に彼とは同じテーブルでミーティングをしたことがあるが、彼はずっと体を前後に揺すっていた。

家庭でのアイスクリーマーは、容器にアイスクリームの材料を入れて冷やし、中が固まらないように羽根か何かでかき混ぜ続ける原理のようだが、ゲイツ氏の動きは周りの空気をずっと攪拌(かくはん)することによって、自分が一定の場所に縛られてしまうのを恐れているようにも見えた。
自分が話すときに、少しだけ振幅が狭くなるものの、雲古でもしたいのかと心配になるほど、ずっと動き続けていた。
兎(と)に角(かく)落ち着きがないのだ。

私も小学校の6年間、通信簿に“落ち着きがない”と書かれ続けた。
それで頑張って、今では徳川家康のごとく落ち着いた人物に成長した。
しかし、ゲイツ氏の成功物語を見ると、私が落ち着きのなさと訣別したことは、成長ではなく退化だったのかもしれない。

この年からでも落ち着きのなさを取り戻してみようかと思う。

しかしそうなると、退化が加速しそうな懸念もあるが。

0 件のコメント: